インタビュー

Q.あなたとセブルス・スネイプ氏が二人きりで行動していたという目撃情
報が複数寄せられています。とても親密な様子で、まるで二人で暮らし
ているかのようだったということです。あなた達は二人揃って住所を非公
表にされていますね。もしかして同じ家で暮らされているのでは?

HP.僕とセブルス・スネイプ教授が親しい事は事実です。二人で出かける
ことも確かによくありますね。僕はプライベートな事を公表しなければいけ
ない必要を感じなかったということもあって十年間マスメディアと距離を取
っていたのですけれど、どうやら情報だけが一人歩きしかけているようで
すね。教授は僕が特に親しく付き合っている人たちの一人で、もっとも敬
愛している人です。


Q.敬愛?それは尊敬なさっているということですか。

HP.ええ。だから今でも教授とお呼びしているでしょう?もう僕はホグワ
ーツの学生ではありませんし、スネイプ教授も魔法薬学教を退官なさっ
ているのですが、それが自然です。僕と教授が同居しているのかという
ことですが、本来お答えすることができない質問です。しかし、誤解が
これ以上広がらないことを願って敢えてお答えすることにしましょう。
 実は僕は遺産相続の関係で複数の家を所有しています。成人前に
ゴッドファーザーのシリウス・ブラックの死去に伴い、その遺言により
ブラック邸を相続していたのですが、成人後に弁護士から連絡があっ
て父方の祖父の不動産が幾つかあることがわかりました。僕の父が生
前に祖父から相続した財産のうちグリンゴッツに預けていた分はホグワ
ーツに入学した時から学費など必要に応じて引き出していましたが、
不動産については僕が成人するまで保留にされていたのです。それを
住めるように直したうちの一軒の一部をスネイプ教授にお貸ししていま
す。スネイプ教授は静かな環境で研究に専念することをお望みだった
ので僕が場所を提供したという形です。部屋をお貸ししている理由は、
たまたま部屋が余っていたということとセキュリティーがしっかりしている
ことです。ブラック邸もそうですが先祖がかなり強力な保護呪文をかけ
ている上に魔法省の特別な保護下にありますので何かと安全です。

Q.それでは魔法省はこの事を把握しているということですか?

HP.そうです。僕の私的な環境を魔法省は把握しています。そのような
必要はないと思った事もありますが、ヴォルデモートを信奉している人や
僕に過剰な期待を寄せている人からの接触が絶えないものですから。

Q.その家にあなたもお住まいなのですか?

HP.
住んでいるといえるかどうか…。僕は闇払いという特殊な仕事に
就いているので殆ど家にいないのです。留守がちな大家という感じで
しょうか。階段を挟んでそれぞれの専有空間があるので同じアパート
メントの上下の階に住んでいるようなものです。勿論行き来はあります
けれど。

Q.共同生活をしているということでしょうか?

HP.どうでしょう、そういえるのかな。僕はブラック邸と一緒にクリーチ
ャーというハウスエルフを相続したので身の回りのことは彼がすべて
やってくれていますし、この家とブラック邸以外の家の事は僕の友達で
もあるハウスエルフのドビーが管理してくれています。


Q.
ハウスエルフと友達なのですか

HP.ええ、とても大切な友人の一人です。クリーチャーはそういう関
係を好まないタイプのハウスエルフなのですが大切なことにかわりは
ありません。家族同然です。

Q.スネイプ教授のことも家族のように思われているのですか?

HP.それは違いますね。僕は教授をとても尊敬しています。その知性
や人格の高潔さに少しでも影響されたいといつも思っています。
ホグワーツ在学中に教授が僕をその身を挺して守ってくれていた事を
知ってから、教授に対する尊敬の想いが揺らいだことは一度として
ありません。
僕の両親が生きていて同居しているか、僕が結婚でもしていたら妙な
噂にならなかったのになと思います。

Q.ご両親の事は残念ながら不可能ですが、ご結婚される可能性は?

HP.それはないとはいえませんよ、将来的にはね。

 スネイプ教授との関係について、ハリー・ポッターは極めて率直に
語ってくれた。記者は彼が置かれてきた特殊な環境に思いを馳せた。
安易にスキャンダルに結びつけてしまいがちだが、彼の周囲への、
ハウスエルフに対しても分け隔てなく注がれる深い思いやりを目にした
とき、恩師との同居はさして不自然とは思えなかった。


Q.
次の質問に移ってもいいですか?

HP.ええ、構いませんよ。その前に一休みしましょうか。僕が紅茶か
珈琲を淹れてきますよ


(2012.1.31)

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